さて、前回の続きです。
【目次】
ヘルス侍の旅館の選び方
話を少し戻しまして・・・
今回の旅行で泊まる旅館を選ぶ段階の話をいたします。
私が旅館やホテルを決める際・・・
特に『いい旅館に泊まってくつろぎたい』と思った場合、下記のサイトを使います。
『プロが選ぶ旅館100選』というサイトです。
まあどんなプロが選んでいるのかはしりませんが、このランキングに信頼はできます。
今までこのランキングに掲載された旅館へ行って不満を感じたことはないです。
前に岐阜の鵜飼いを見るために泊まった時の旅館『十八楼』もこのランキングに乗ってました。
今はランク外になってしまいましたけど。
基本的にこのサイトの総合ランキングでベスト100に入っている旅館から、1万円台後半の旅館を選んで泊まってます。
2万円を超えるとコスパ的にどうだろうという気がしますし・・・
1万円前後くらいとなると、食材の質が落ちるので飯のレベルが少々微妙になります。
今回は三重への旅行が確定していたので・・・
三重県の旅館を探したところ・・・
4件の旅館がありました。
28位『しんわ千季戸田家』
29位『ホテル花水木』
70位『風待ちの湯 福寿荘』
100位『鳥羽シーサイドホテル』
この中から選ぶことにします。
まず28位の宿は・・・もう一杯で予約が取れませんでした。
さすが28位です・・・簡単には予約はとれません。
そして29位の宿は・・・かなり予算をオーバーしてしまう旅館です。
貧乏リーマンにはちょっと酷な旅館でした・・・。
そして70位の福寿荘・・・。
値段も手ごろ・・・そして予約もできそうな感じです。
プランを見ると・・・17000円(税別)のプランが飯が豪華でめっちゃ美味そうです。
という事で・・・旅館はこの福寿荘に決めました。
さっそくこの旅館の情報を調べてみます。
場所は渡鹿野島という島にあるらしいです。
離れ小島の旅館とは・・・面白いです。
・・・・・。
ん・・・・?
渡鹿野島?
なんか聞いたことのある島の名前・・・。
間違いない、確かに聞いたことがある。
もしやと思いネットで調べます。
・・・・・・。
やはり!!
かつて売春島とも言われたあの渡鹿野島でしたwww
なぜここに名旅館がwww
めっちゃテンション上がり・・・即予約してしまいましたwww
渡鹿野島の歴史
では簡単に渡鹿野島の説明をしましょう。
この島の歴史は古く江戸時代までさかのぼります。
江戸と大阪を往来する船が風待ちをする島として利用されるようになり・・・
風を待っている暇な水夫を相手に夜伽をする女性が増えていきました。
江戸時代からすでにピンク色に染まった歴史ある風俗島だったわけです。
そして戦後になり・・・島の性風俗産業は加速していきます。
80年代のバブル最盛期には島内にはパチンコ屋、ストリップ劇場、スナック、居酒屋がひしめき・・・
『飲む、打つ、買う』を存分に満喫できるエンターテイメント島に成長します。
しかし、2000年以降徐々に性風俗産業は衰えていきます。
そして2016年の伊勢志摩サミットを契機に島の浄化が一層進み、現在は数えるほどしか遊女はいなくなってしまったそうです。
全盛期に一度行ってみたかったで・・・。
いよいよ渡鹿野島に上陸
さて・・・いよいよ渡鹿野島の旅館福寿荘へ向かいます。
前述の通り、離れ小島に旅館はありますので・・・
まずは対岸の駐車場に車を入れる必要があります。
上記の場所に車を止め・・・船着き場へ向かいます。
向こう岸に、本日泊まる旅館の福寿荘が見えます。
さっそく迎えの船に乗り込みます。
島まではそれほど遠くないので・・・5分もかからず島へ渡ることができます。
ワクワク感が半端ないです。
ついに到着!!
さっそくロビーでチェックインを行います。
ウェルカムドリンクも頂きました。従業員さんのサービスも良いです。
部屋も大変清潔でした、気持ちよく過ごせそうです。
部屋からは海が一望できます。
なかなか良い眺めです。
さっそく旅館で自転車を借りて島内の探索に出かけます。
ちなみに島内はこんなかんじです。
島の南部にホテルなどを含めた繁華街。
それ以外は特別なにもなさそうな感じです。
とりあえずレンタルした自転車で北東の方向へ進みます。
さっそくなかなか香ばしい感じの建物が・・・。
昔は連れ込み宿とかだったのでしょうか・・・。
坂を上っていくと・・・ますます香ばしさが増していきます。
明らかに昔はいかがわしい旅館だったのだろうと思われます。
もう島内が廃墟と化しています。
個人的には凄く盛り上がることができました。ワクワクしましたね。
高台から街を見渡すとそれなりに栄えている様に見えます。
ホテル周りにはまだ人の会話なども聞こえますし、人が住んでいる様です。
島の人口は200人くらいとの事。
ちなみにホテル以外の店は・・・小さな食料品店が一件あっただけです。
当然コンビニなどはありません。採算取れないと思いますよ、絶対。
次に海辺をサイクリングしました。
海はなかなか綺麗でした。
夕焼け空に哀愁を感じるのは僕だけではないはずです。
なんか寂しい感じが・・・。
切なくなってきたので、ホテルに戻って飯を食べる事にしました。
福寿荘の晩飯が美味い
さて・・・飯の前にサクッと温泉に入ります。
島の温泉なのでしょっぱい味のする温泉でした。
6階の露天風呂から夕陽が見えて最高でした。
そしていよいよお楽しみの晩飯の時間です。
奮発して最高ランクの飯のコースにしました。
まずは先付け。
刺身三点盛り。
トロの刺身がめちゃウマでした・・・。
鯛のカブト煮。これが最高に美味かったです。
これが食べたくてリピするお客さんも多いと仲居さんが言ってました。
ちらし寿司。これはまあ普通。
ふぐ鍋。ふぐのプリプリ感がもう・・・
的矢牡蠣の温泉蒸しです。
的矢牡蠣とは・・・渡鹿野島近辺で取れるブランド牡蠣です。
スーパーなどでは買うことができないかなり希少な牡蠣らしいです。
昼の牡蠣よりも美味い気がしました。
地物のあおさがかけられた茶わん蒸し。
これも美味い。
ふぐのから揚げ。
私はふぐの一番美味い食べ方はから揚げだと思ってます。
身がほくほくして美味かったです。
伊勢海老の踊り焼きです。
予想より大きな伊勢海老が出されて驚きました。
的矢牡蠣のホイル焼きです。
牡蠣を食べまくった1日でした。
伊勢海老に味噌をたっぷりつけてガブリとやります。
美味すぎました・・・。
ふぐ雑炊とお吸い物です。
ほんのりとふぐのうま味が・・・
といいたい所ですが味覚音痴の私にはわかりませんwww
でも美味かったです。
最後はデザートで〆です。
伊勢志摩の高級食材を堪能しつくしました・・・。
至福の時間でした・・・。
夜の渡鹿野島
食事も終えたので夜の繁華街の散策に出かけます。
繁華街ともはや言えない街並みです・・・。
街灯と人が住んでいると思われる民家以外の灯りがついていません・・・。
モノ寂しさというか・・・何とも言えない切なさが・・・。
『クラブ バラダイス』という店だったようですね。
昔は客で一杯だったのでしょうな。
渡鹿野島の全盛期は『ドラム缶に札束が入りきらない』と言われたくらいの華やかさだったそうですから・・・。
ちょうど旅館の裏路地に営業している喫茶店があります。
客は入るのでしょうか。
さらに進むともう一件営業中の喫茶店が。
この時は財布を持ってこなかったので・・・後で財布を持って来てみようと思います。
面白いことがありそうな気もします。
しばらくこの付近を散策しましたが、このあたりの民家には一部人が住んでいる感じでした。
営業している店は上記の喫茶店のみでしたね。
港に行くと、仕事を終えたホテルの従業員さんが集まっており・・・
沖から船がやってきました。
本土から通ってくる従業員さんもいるようですね。
一度ホテルへ戻り・・・財布をもってまた喫茶店へ行くつもりでしたが・・・
さすがに長時間の運転やら島内のサイクリングやらで疲れており、少し仮眠をとったところ・・・
起きたら夜中の2時でした・・・。
やらかしてしまいました・・・。
渡鹿野島の北部の街並み
朝は早く起きたのでジョギングに行く事にしました。
このルートを北上してみたいと思います。
昔は流行った店だったのでしょう・・・。
今となっては寂しさしか感じません。
もう完全な廃墟と化していますね・・・。
家賃0で住めると思います。自己破産したら移住を検討します。
ここからさらに進むと綺麗な民家があり、そこは人が住んでいました。
漁師さんとかホテルの方でしょうか?
島の一番北側まで来ると船着き場に着きました。
ここからまた対岸に渡ることが出来そうです。
港まで戻るとホテルの従業員さんが出社していたり、犬を散歩している住民の方なども散見されました。
良い運動ができたのでホテルへ戻り風呂に入ってから朝食です。
純和風の和定食でした。
やはり朝は和食にかぎる・・・おかずが美味くてごはんを食べ過ぎてしまいました・・・。
食べた分は風呂のサウナで汗を流してカバーしました。
リバウンドしませんように・・・。
そして10時にチェックアウトです。
本当にいい旅館でしたよ。
部屋、サービス、飯、温泉・・・どれも良かったです。
機会があればまた来たいですね。
船に乗って対岸まで戻ります。
そして対岸着。
福寿荘がもう遠くに見えます。
渡鹿野島・・・廃墟はなかなか凄かったですがゆっくり過ごすことができました。
渡鹿野島の再生はあるのか?
なかなか凄い光景を見ることができた渡鹿野島。
志摩市では島おこしの人材募集もしてましたね。
労働条件が微妙なのでやろうとは思いませんけど・・・。
島内をぐるっと一周しましたが・・・観光客を誘致できるレベルのモノがあるかというと正直微妙。
コレがあるからまた島には来たいというモノは無かったです。
性風俗産業も崩壊してますしね。
ここから復活は正直難しいだろうし、地域もそれは望んでいない。
じゃあ再生は無理かというとそうでもないと思います。
福寿荘には僕らだけでなく多くのお客さんがいました。
こんな辺境のしまにこれだけお客さんがくるのかと感心しました。
さすがに『プロが選ぶ旅館100選』のサイトに載ると集客力があがりますね。
渡鹿野島に間違いなくあるもの・・・すばらしい運営能力を持った旅館があります。
このノウハウを共有して、人に支持される旅館を増やしていけばいいのです。
そしてホテルに泊まりに来るお客さんを増やしてから・・・コンビニなどを作って街を整備して・・・徐々に再開発していけいけば良いのではないのでしょうか。
観光客が増えたら僕はこの島で箱ヘルを開業したいです。
正直、性風俗の完全駆逐とかは目指さず、箱ヘルの一軒二軒はあったほうがバランスが取れていいと思いますけどねwww
この島の繁栄を祈ります。
つづく